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うつ病の相談・治療

 うつ病は、憂うつな気分や悲しい気分、何事に対してもやる気が出ないエネルギー低下の状態が長期間続く病気で、男性の10人に一人、女性の5人に一人程度が一生のうちに一度は経験する頻度の多い病気です。

 うつ病患者さんの中で、適切な治療を受けている方の割合は25%以下とされており、適切な治療を早期に行っていくことが、早期の回復につながります。

 うつ病の背景には、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの調節の働きの変化があるといわれています。適切な抗うつ薬を選択しながら治療を行うことで、うつ症状は次第に改善していきます。当クリニックで薬物治療を行う際には、なるべく副作用が少なく、依存性の少ない薬剤を選択しています。

 また患者様の状態に応じて、カウンセリングをお勧めすることがあります。自由にお話しいただく洞察的志向のカウンセリングや、マイナス思考をより好ましい適応的な考え方(認知)へ改善する認知行動療法を行っております。

 一時的にストレスがかかる生活環境から離れて療養する、仕事を休職するなど、環境調整を行うことも必要な場合もあり、個々の患者さまの状態にあわせてご相談いたします。

精神症状、身体症状

 うつ病では様々な精神症状、身体症状がみられます。

 精神的な症状として、抑うつ気分(気分が落ち込む、悲しい気持ちになる、無力でどうしようもないと感じる)、意欲の低下(これまで好きだったことへの興味や関心がなくなる、普段と同じ量の仕事や家事がこなせない、気力が低下して、何をするにもおっくうになる)などの症状がみられます。その結果、ぼーっとすることが多くなり、口数が少なくなったり、 学校や会社を休みがちになることがあります。

 その他にも、思考力の低下から、集中力・記憶力が落ちたり、活動性の低下、自尊心の低下などがみられることがあります。症状が重い場合には、焦り・罪悪感(落ちつかずじっとしていられない、焦ってイライラしてしまう、些細なことで自分責める、ネガティブなことばかり考えてしまう)などの症状が出現することもあります。

 身体的な症状としては、寝付けない、夜中に目が覚めてしまうといった睡眠の変化や、食欲の低下・または増進、微熱、口渇、頭痛、手足の震え、動悸、息切れ、生理不順など多彩な症状を認めることがあります。

 うつ病のタイプには、内因性うつ病、心因性うつ病、身体因性うつ病、周期性(反復性)うつ病、慢性うつ病、周産期のうつ病(産後うつ)などがあります。

 上記の症状がみられる場合には、お早めにご相談ください。

治療について

 うつ病の治療としては、まずストレス軽減と休養が基本です。休養ができる環境づくりが欠かせません。

当院では、下記に挙げる様々な治療を行っております。

  ・新規抗うつ薬による薬物療法

  ・漢方薬を用いた治療 

  ・認知行動療法

  ・カウンセリング(洞察的志向)

  ・磁気治療(rTMS療法:シータバースト法)

 患者様の症状などをよく聞き、それぞれの方にあった治療を最優先に考えながらご相談いたします。睡眠薬や抗不安薬には、依存性があるため、漫然と使用することは好ましくありませんが、抗うつ薬治療には依存性がないことがわかっています。

 うつ病は再発が多い疾患であり、症状がよくなってから半年程度は抗うつ薬治療を継続することで、抑うつ症状の再発を抑えられることが世界中のガイドラインで示されています。また、うつ状態を何度も繰り返す場合には、永続的な服薬の継続や、カウンセリングの併用が好ましいと考えられます。

 

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